「中国ビジネス」
この言葉自体には、かつての輝かしい響きは色褪せてきつつも、やはり、ビジネスマンにとっては妖しくも魅力を感じさせるものではあります。
今回はそんな中国ビジネスに、私が真っ向から立ち向かい、闘い、見事やられたお話を、あますことなく紹介するシリーズですべて実話、ノンフィクションでお送りします。
同じような話を持ちかけられた方、またはすでに現在進行形で進んでいる方、参考になれば幸いです。
とある日のこと。メールを開けると自社WEBサイトのお問合せ経由で1通のメールが来ました。それは、「Paper Palletを12万個オーダーしたい」といった内容で、中国の企業からでした。
今回の話はあくまでKINGYOとは別のお話となるのですが、要は当社の海外事業部門への問合せだったのです。
ともかく、WEBサイトでいきなり12万個のオーダーしたいなんて、いかにも怪しいじゃないですか。
それでも、香港や広州のバカでかい展示会にも何度か行ったこともあり、中国ビジネスのミニマムの大きさ、ビジネス規模の大きさを目の当たりにしたことは少なからずある自分にとってはふつうにあり得る数字で、警戒はしつつも私が担当することになりました。
HPを見ると、いかにも発展している中国企業といった感じで、どうやらLEDを生産している会社のようでした。なるほど、そのLEDを大量に作っていて、それに使うものか。。
それにしても、なんで中国に依頼しないでタイにわざわざ依頼するのか?それこそ中国で作った方が安くできるだろうに・・・?そう自問するも、ビジネス全体のクオリティーを求めているのかな、中国人もメイドインチャイナは信用してないと聞く、ましてや当社は日系企業なので、その辺のジャパンクオリティーを求めているのか。ジャパンクオリティーがタイでできるのならそれも範囲内かな、と自分なりに答えを出していたのでした。。
Paper Palletというのは、検索すれば一発ですが、フォークリフトで持ち上げる時の、あの土台ですね。Paperというくらいですから、紙でできたものです。もっと言えばダンボールです。
タイ国内で早速、Paper Palletを生産可能なベストな工場を調査しました。先方の工場担当者は若くていい方で、要は古くさいカタブツタイプではなく、機転の効く2代目次期社長、という人でした。お互いフィーリングもバッチリで、生産をお願いする工場としては、申し分のないところでした。
工場と打合せ後に見積りを提出。取引金額は$1,164,000、日本円にして約1億2千万円です。ちなみに、粗利では当社に750万円ほど落ちる計算でした。
見積り連絡後、数日たっても返事がなかったので、やっぱり単なるスパムメールだったか、と思ってました。1週間後もまだ返事なかったので催促したところ、「金額をUSドルかユーロで連絡ください」とありました。なるほど、こちらもジャブのつもりでバーツで連絡していたので、早速USドルに換算してメール。
今度は「official documentで連絡ください」とありました。なるほど、正直ここの時点で信頼度上がりました。単なるメールではなく、公式な見積書でないと社内の決議に通らないようなきちんとした会社なのかな、と。
また、1週間返事がなかったところも実際のところ、逆に信頼度があがりました。その間、他社見積りと比較しているのだろうな、と想像できるからです。
それもこれもすべては彼らの“演出”だったことはつゆ知らず・・・
やがて、当方の見積りが先方の会社で、CEOの承認も通って、OKの連絡がありました。
[4月9日] HPにPaper Palletオーダー12万個の問合せが来る
[4月10日~] タイ国内でPaper Pallet生産工場調査
[4月16日] 見積もり提出
工場と打合せ後に見積りを提出。取引金額は$1,164,000、日本円にして約1億2千万円です。ちなみに、粗利では当社に750万円ほど落ちる計算でした。
[4月26日] 見積もりOK
見積り連絡後、数日たっても返事がなかったので、やっぱり単なるスパムメールだったか、と思ってました。1週間後もまだ返事なかったので催促したところ、「金額をUSドルかユーロで連絡ください」とありました。なるほど、こちらもジャブのつもりでバーツで連絡していたので、早速USドルに換算してメール。
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