さて前回の続きです。
軍によるクーデターが起こり、デモ隊の拠点はおろか、5人以上の集会は禁止されたので、前ほど彼らの拠点が解らなくなってしまいました。これだと「どこに彼らがいて、どこを避けたらいいかわからない・・・」、ということにはなりません。そこは軍が街のいたるところにいるわけですから、変な話安全と言えば安全なのです。軍、と聞くと色々なイメージがありますが、タイの軍は一応、といいますか、タイ王国軍であります。トップは王様になるわけですし、そもそも「治安回復のための」クーデターなのでありますから、国外の批難はありながらも、筋は通っているクーデターなのであります。
そんな筋が通っているクーデターなのだからこそ、今のバンコクは日常そのもの、と言えるのでしょう。たしかに、BTSやコンビニが閉まる、また交通規制がある、などといった弊害はありますが、一家でどこどこに避難する、などといった状況ではなく、ましてや「バンコク出張を延期する」必要などなく、といいますか、皮肉なものでバンコク出張を延期したために日本国内で無差別殺人に遭遇してしまう可能性だってあるということです。日本の無差別殺人、というのは世界的に見ても奇異な事件であり、この「無差別殺人がおこるような日本よりかは、少なくとも安全だ」という人もいますが、それも一理あるかも知れません。
いずれにしても、人間お風呂から出た時にすべって頭打って死ぬ人もいれば、戦地に赴き仕事している戦場カメラマンもいます。人間、死ぬときには死ぬものですし、それならいつでも志に向かって前進し、たとえその道の途中で死ぬ時にも、前のめりになって逝きたいものです。と、さすがにここまではお客さんには言えないのですが、ともかく2014年5月23日現在、バンコクは危険!ということもないですし、タイ人の性格から見て今後も含めて「治安が悪くなる」ということも私は考えていません。一歩バンコクの街を歩けば、いつものように100%のオレンジジュースを売ってるおばちゃんがいて、暑い中笑顔で果物売ってるおっちゃんがいて、バミーやムーピンの屋台、ソムタムをトントントンッと叩く音がするいつものバンコクが、とにもかくにもあるだけです。
あ、ひとつ言い忘れていました。1日500バーツの日当目当てにデモ隊に参加している人がいることは周知の通りですが、要するに、本当に危険分子である過激派は、デモ隊の中でもほんの一握りです。この過激派ばかりがクローズアップされがちですが、残り9割以上のタイ人が――冷ややかにこの政治混乱を見ているタイ人が――いるということも、物事の本質を見る上では外せない要因です。
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